その前に、読者にとって「分かりにくい」って、どういう状態のことでしょう?
なかには一般の方にとって、本当に難しい内容で分からないというケースもあります。しかし大抵は、分かる分からないという議論の前に、難しいからと決めつけて、興味が湧かないということが原因になっていることがあります。
電化製品とかに良くあるパターンですね。使ってみるとそうでもないのに、操作内容に興味のない人にとっては、パンフレットを読むことすら重荷でしかありません。
これではいくら説明しても分かってもらえませんよね。この興味を引き出すことが、分かることの第一歩なんです。その点においては、マンガは優秀なツールです。登場人物の喜怒哀楽、ユーザー目線の会話で、読者をストーリーに引き込んでいきます。...だからといって、何でもマンガにすれば良いという訳ではありません。
マンガの本文でダラダラ・クドクドと説明ばかりしているマンガがありますが、それだと一方的過ぎて、結局読者の分かる気を失わせるだけです。長々と話を聞いていても興味のないものは退屈な話でしかありません。それでは折角マンガにした意味がありませんね。
ストーリーの構成は、人と人の会話と同じリズムが必要です。喜怒哀楽を使い、うまく言葉をキャッチボールさせながら、そこに商品の写真や情報を盛り込むことで読者を飽きさせない工夫を盛り込んでいきます。
ここまでできれば、読者の心は抵抗無く開いている状態。いわゆる分かりにくい内容も分かろうとする姿勢に変わっていますので、説明がしやすくなります。これが、マンガだと分かりやすくなるという理由のひとつです。他に「描き手の理解度」、「咀嚼のテクニック」、「マンガの表現力」によって、分かりやすさのレベルは変わってきますが、基本的なところは「興味を抱かせる」ということが前提として成り立つことなのです。
<コラム第4話>
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